海底に眠る沈没船へ

海底には海難事故や戦闘の末に沈んだ輸送船、戦艦などが沈んでいることもあります。時間が経って朽ちた船体は魚たちの格好の住処。漁礁としての価値とともに、かつてその船とともに生きた人々に思いを馳せることのできる歴史的価値もあります。

かつては颯爽と海の上を走っていた船が行き着いた場所

沈没船でレックダイビング

沈没船とは、おもに災害や戦闘によって沈んだ輸送船や戦艦、戦闘機のことです。人々が生活していた痕跡や、激しい濁流、戦闘の爪痕が色濃く残っています。魚の住処になっていることが多く、歴史探訪以外にも水中写真の人気スポットでもあります。また、役目を終えた船を魚の住処やダイビングスポットとするために人為的に沈めた船もあります。

国内の沈没船ダイビングスポット

日本国内で有名なのは沖縄の「エモンズ」と熱海の「旭16号」です。その他、人工的に沈めた船は全国に多くあります。

沖縄の沈没船「エモンズ」

米軍掃海艇駆逐艦エモンズ。第二次世界大戦での激しい戦闘の末、情報と船体が奪われるのを避けるために海没処分されました。全長106mと大きな船体は水深40mの海底で静かに沈黙を守っています。流れも速く、上級者向けのダイビングポイントです。

戦争のために生み出され、死と隣り合わせにあった戦艦が、海の中で朽ちて生命の憩う場となっている姿には、争いの愚かさや自然の生命力など様々なものを感じさせられます。

熱海の沈没船「旭16号」

全長81m。砂利運搬船、保管船として活躍していた船が1986年、老朽化に伴って真っ二つに折れて沈んだとされています。風化した船体にはソフトコーラルが付き、たくさんの魚を見ることができます。熱海の人気ダイビングスポットですが、水深30mと深場にあるので、ある程度のスキルが要求されます。

沈没船を探索する準備

沈没船でレックダイビング

沈没船の周囲を潜ることをレックダイビング、内部に入って探索することをレックペネトレーション(内部侵入)と呼びます。

必要なスキルは?

レジャーダイバーが潜ることのできる沈没船スポットは30〜40mと深いところが多くなっています。そのため、ディープダイビングやレックダイビングのスキルが必要になります。 また、外から眺めるだけでも沈没船のダイナミックさや景観を楽しむことはできますが、船の内部に入って探索したい場合は「ペネトレーション」のトレーニングが必要になります。危険物が残っている船もあり、視認性が悪く、動きにくく、閉鎖空間をぶつからずに通るスキルも要求されます。